今年私たち（会長夫婦）は７カ国を回り、たくさん小兵のうつわに会うことができました。
年の瀬に1年の思い出を振り返りながら、一番印象的だったレストラン「SMOKED ROOM」のお話をします。
小兵のうつわがミシュラン2つ星のレストランで使われているという情報をスペインで食器卸をされているACMEから聞いており、いつか行ってみたいという思いが叶いました。
ACMEは6年前からお付き合いのある会社で、有名シェフがふらりと来るお店だそうです。
まず、バルセロナにあるACMEを訪問しご挨拶させていただき、ショールームを見せていただきました。

あまり一般には見たことのない個性的なうつわがたくさんあり、一流シェフ御用達というのも納得しました。
ぎやまん陶もリンカもショールームに展示してあり、日本から持参した新しいうつわの提案もさせていただきました。
その最中にもふらっと入ってきた男性は後で聞いたところ、バルセロナでミシュランの１つ星を持ったレストランのシェフだとのことでした。

打合せ風景、中央右の女性がオーナーのシルビアさん、中央がそのお母さま。（もちろんスペイン語の通訳さんにお願いして話してます）

ショールームには所狭しとうつわがぎっしり

リンカ発見！

ぎやまん陶発見！

目的のSMOKED ROOMはマドリードにあり、名前の通りSMOKED（燻製）が売りのレストランだそうです。
席数は8席のカウンターのみでなかなか予約が取れないそうですが、ありがたいことにACMEのオーナーが数か月前に予約を取ってくれました。

バルセロナからiryoという日立製作所製の最新の電車で4時間かけてマドリードへ移動
日本製の列車はとても快適な空間で、提供されたワインや食事もまあまあ（？）美味しく、ヨーロッパならではの快適な列車の旅でした。

翌日はいよいよSMOKED ROOMでのランチです。
ミシュラン2つ星のレストランへ行くのはもちろん初めてですし、
DANI GARCIAシェフの[OMAKASE]でどんな料理が出るのか楽しみでワクワク・ドキドキです。

お店の入り口はHYATT REGENCYの横にあり階段を下りて地下へ。
その階段がまさに異空間へつながってるみたいでした。

レセプションのカウンターもデザイン凄い

いよいよお部屋へ
本日は6名のみ、広い白木のカウンターがあり、天井にはドライフラワーがあしらってあります。

ジャンルとしては和食をリスペクトしたイノベーティブフュージョンで食材はもちろん、みそ、しょうゆ、ゆず、ワサビなど日本の調味料が随所に使われています。
オープンキッチンで奥には燻製するための炭火が赤々と燃えており、
手前の調理台の上には料理する手元がすべて見えるように鏡があります。
料理を作るところから提供するところまですべてがパフォーマンス

本日のメニュー


以下はメニューを一皿ずつ訳してます

・ブリオッシュとブラックトリュフバター
その場で黒トリュフとバターを混ぜてます

・Quisquilla de Motril（エビ）とノワゼット（ヘーゼルナッツ）バター

・スモークハマチ、グリルトマトエッセンス、柚子（小皿：ぎやまん陶漆ブラウン丸小皿）

・スモークチョウザメ　ニトロトマト、ライフォートクリーム、キャビアN25
注）「Nitro Tomato」DANI GARCIAシェフの代表的料理の一つ、トマトにセビチェ（魚介類のマリネ）を詰め液体窒素で形成した料理だが、その美しさと繊細な味は、食べる者に一生忘れないような感動を与える。

・茶碗蒸し、トルカズハト、ウニ、野生のキノコ　（うつわ：ぎやまん陶高台デザート・墨ブラック）

トマト、アーモンド、軟体動物（イカもしくはタコ）の泡

・味噌とロイヤルクラブのスープ

・薄い殻のグリル、とさずソースのバターブラン、新鮮なわさび

・グリマダベーコン、海苔エマルジョン、ロブスター、シオコジ、マイタケ、フィンガーライムのイタメモノピーを詰めた熟成マッセル

・熟成ウズラ、アーモンドモール、スイートコーンのリゾット

・ウズラの足には、内側からパテ、黒にんにくのエマルジョン、柑橘類を詰めたもの

・鹿児島和牛A5、34年熟成大豆と新鮮なわさび（うつわ：ぎやまん陶楕円大皿　墨ブラック）
静岡の玉露を淹れてそのあとの茶葉をお肉に添えて食べます。

・コンテチーズと黒トリュフを詰めた干柿

・日本酒、バニラ、大豆キャラメルのリアス

 
コーヒーとその後にお菓子も何種類も出てきて、もうお腹が限界！
 

小兵のうつわをスペインの地で扱ってくれたACMEと、そこで見つけてくれたSMOKED ROOMのDani Garciaシェフに心より感謝します。